13-1.寒中コンクリート

【第Ⅰ部】コンクリート技士・主任技士
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寒中コンクリートとは

寒中コンクリートは、日平均気温が4℃以下になると予想される環境下で施工されるコンクリートのことです(コンクリート標準示方書より)。このような低温条件では、セメントの凝結・硬化反応が遅れ、コンクリートが凍結するリスクが高まります。そのため、打込み温度を5~20℃に保ち、養生温度を5℃以上に維持するなどの対策が必要です。

JASS 5では、以下のいずれかの条件を満たす期間を寒中と定義しています:

  • 打込み日を含む「旬」(上旬:1~10日、中旬:11~20日、下旬:21~月末)の平均気温が4℃以下
  • 打込み後91日間の積算温度(M₉₁)が840°D・D未満

積算温度は以下の式で求められます:

$$M_n=\sum_{n}(\theta_z+10)$$

ここで、\(\theta_z\)は日平均温度の旬別平年値です。

寒中コンクリートの注意点

初期凍害のリスク

打込み後の初期材齢で一度でも凍結すると、強度・耐久性・水密性などの品質が確保できなくなる可能性があります。これを防ぐためには、保温養生や加熱養生の計画・実施が不可欠です。

材料に関する注意点

セメント

  • 早強ポルトランドセメントが推奨されます。
  • マスコンクリートや高強度コンクリートでは、他のセメントを使用する場合もありますが、初期凍害に注意が必要です。
  • 混合セメント(B種など)を使用する場合は、低温下での強度発現低下に対する養生対策が必要です。
  • セメントは加熱してはいけません

骨材

  • 凍結や氷雪の混入を防ぐように保管し、氷雪が混入した骨材は使用不可
  • 骨材の加熱は65℃以下にし、直接火で加熱してはいけません

  • 水は加熱しやすく、水と骨材の混合物を40℃以下に保てば急結の心配はありません。

混和剤

  • AE剤、AE減水剤、高性能AE減水剤の使用が推奨されます。初期凍害防止に有効です。

コンクリート温度の管理

  • 荷卸し時の温度は、JASS 5では10~20℃、標準示方書では5~20℃が原則。
  • セメント投入直前のミキサ内温度は40℃以下にする必要があります。

温度低下の計算式

コンクリートの温度は、1時間ごとに「練混ぜ時の温度」と「周囲気温」の差の約15%ずつ低下するとされています。
$$T₂=T₁-0.15(T₁-T₀)t $$
\(T₀\):周囲の気温(℃)
\(T₁\):練混ぜた時のコンクリート温度(℃)
\(t\):練り混ぜから打込みまでの時間(h)
\(T₂\):打込み終了時のコンクリート温度(℃)
 

養生の注意点

  • コンクリートが圧縮強度5.0N/mm²に達するまで、凍結させないように養生する必要があります(JASS 5)。
  • 標準示方書では、養生温度を5℃以上に保つことが求められ、寒さが厳しい場合や部材が薄い場合は10℃以上が望ましいとされています。
  • セメントの種類や養生温度に応じて、養生期間の目安が示されています。

スマートフォンの場合、ピンチアウトで、図表を拡大することができます。


「知識のインプットが終わったら、次は実践です。
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