💪 高強度コンクリートとは
高強度コンクリートは、JASS 5では設計基準強度が36N/mm²を超えるコンクリートと定義されています。
特に60N/mm²を超える場合は、構造体の性能を確認し、仕様を詳細に定める必要があります。
- コンクリート標準示方書では、設計基準強度50~100N/mm²程度を対象とし、施工に必要な事項を規定しています。
🔍 特徴と性質
流動性と仕上げ性
- 水セメント比(W/C)が35%以下の場合、ブリーディングがほとんどなく、仕上げが困難でプラスチック収縮ひび割れが発生しやすい。
- 設計基準強度48N/mm²以上では、高流動コンクリートが用いられることが多く、スランプフローで流動性を評価します。
📏 ワーカビリティーの評価指標
JASS 5
| 設計基準強度 | スランプ | スランプフロー |
| 36~45N/mm²未満 | 21cm以下 | 50cm以下 |
| 45~60N/mm²以下 | 23cm以下 | 60cm以下 |
コンクリート標準示方書
| 設計基準強度 | スランプ | スランプフロー |
| 約50N/mm² | 18~21cm | ― |
| 50N/mm²超 | ― | 50~65cm程度 |
- 設計基準強度50N/mm²程度 スランプ18~21cm程度
- 設計基準強度50N/mm²を超える場合 スランプフロー50cm~65cm程度
🧪 力学的特性
- 高強度化するほど弾性的挙動を示すが、ピーク後は脆性的になる傾向。
- ヤング係数は、圧縮強度の1/3乗に比例(通常のコンクリートは1/2乗に比例)。
🛡️ 耐久性
- セメントペーストが緻密になるため、中性化速度が遅く、耐凍害性が向上。
- 単位セメント量が多くなることで、アルカリ骨材反応の対策が必要(無害と判定された骨材を使用)。
- 水セメント比が小さいため乾燥収縮は小さいが、自己収縮が大きくなるため、ひび割れが起きにくいとは限らない。
- 火災時には爆裂の可能性がある。
- 火災時には、内部の水分が急激に蒸発して圧力が高まり、表面が破裂する「爆裂」現象が発生する可能性があります。
🏗️ 製造と施工管理
- 高強度コンクリートは、材料の品質変動に敏感。特に細骨材の表面水率の管理が重要。
- 粘性が高いため、1バッチの練混ぜ量はミキサ容量の2/3程度が適切(設計基準強度60N/mm²の場合)。
🚚 運搬のポイント
- 高強度コンクリートの運搬には、ポンプ圧送が一般的です。
- ただし、圧送時の圧力損失は通常のコンクリートの2~4倍に達するため、以下の点に注意が必要です:
- 十分な圧送能力を持つポンプの選定
- 適切な排出量の確保
- 輸送管の径の選定