7-1.フレッシュコンクリートの性質            

【第Ⅰ部】コンクリート技士・主任技士

フレッシュコンクリートとは

フレッシュコンクリートとは、練混ぜ直後から型枠に打ち込まれ、凝結・硬化するまでの状態にあるコンクリートを指します。この段階では、施工性や品質に大きく影響するため、各種性質の理解が重要です。

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ワーカビリティー(作業性)

コンクリートの練混ぜから打込み、締固め、仕上げまでの作業のしやすさを表す指標で、以下の2つの性質を含みます。

  • コンシステンシー:変形・流動に対する抵抗性
  • 材料分離抵抗性:分離しにくさ

コンシステンシーの測定方法

  • スランプ試験
  • フロー試験
  • 振動台試験
  • レオロジー試験(ビンガムモデル)

コンシステンシー(コンクリートの変形・流動に対する抵抗性を表す指標)

コンクリートのコンシステンシーを測定する方法には,スランプ試験,フロー試験,振動台式コンシステンシー試験,レオロジー試験などがあります。

主な影響因子と傾向

因子傾向
単位水量増加 → スランプ増加
空気量1%増加 → スランプ約2.5cm増加
水セメント比適切な細骨材率で一定に保てる
骨材丸みがあるほどスランプ増加、粗粒率が小さいとスランプ減少
混和剤AE剤等の使用でスランプ増加
コンクリート温度高温 → スランプ減少(10℃上昇で2~3cm減)

主要な各影響因子が示す数値の大小とコンシステンシー(流動に対する抵抗性)の相関イメージが下図のグラフです。

空気量とその影響

AE剤等により導入される微細な空気泡(エントレインドエア)は、以下の効果を持ちます。

  • 作業性の向上(流動性アップ)
  • 凍結融解抵抗性の向上
  • ブリーディングの抑制

空気量に影響する因子

因子傾向
単位セメント量・粉末度増加 → 空気量減少
細骨材(0.3~0.6mm)増加 → 空気量増加
スランプ増加 → 空気量増加
コンクリート温度高温 → 空気量減少
締固め・運搬空気量が1/4~1/6減少

材料分離とブリーディング

材料分離

構成材料が不均一に分離する現象。粗骨材の分離が代表的。

  • 粒径が大きい骨材 → 分離しやすい
  • スランプが大きすぎる or 小さすぎる → 分離しやすい
  • 細骨材率の調整で分離抑制が可能

ブリーディング(水の分離)

セメント粒子や骨材が沈降し、水が上昇する現象。

  • 鉄筋上部に沈下ひび割れが発生しやすい
  • 水セメント比・スランプが大きい → ブリーディング増加
  • 締固め・打込み速度が過剰 → ブリーディング増加

圧送性(ポンパビリティー)

コンクリートをポンプで圧送する際の性能。以下の3要素が重要:

  1. 流動性(滑動性)
  2. 変形性(柔軟性)
  3. 圧力変動への抵抗性

影響因子:粗骨材の最大寸法、細骨材率、単位セメント量、スランプ(スランプフロー)、コンクリート温度など。


凝結

セメントペーストが流動性を失い、硬化に向かう過程。

  • 測定方法:プロクター貫入試験(JIS A 1147)
    • 始発時間:貫入抵抗3.5 N/mm²
    • 終結時間:貫入抵抗28.0 N/mm²
  • セメント単体ではビカー針試験を使用

レオロジーとビンガム流体

レオロジー:物質の変形と流動を扱う科学
ビンガム流体:一定の応力を超えると流動を始める性質を持つ流体(例:マヨネーズ)

  • 高流動コンクリートでは、降伏値と塑性粘度のバランスが重要
  • 圧送性や施工性に影響

コンクリートの流動曲線(例)

高流動コンクリートや水中不分離性コンクリートでは、降伏値が小さくても、塑性粘度が大きい場合には、圧送性が低下するなど施工性が低下する。

レオロジーとかビンガム流体は、学生時代にも習った記憶はなく、主任技士の勉強で初めて知った次第です。固体と液体の中間にある性質を示す物質、身近なモノでチューブに入っている絵の具やマヨネーズ等・・・がレオロジーの対象領域のようです。面白そうな世界だなと思った記憶があります。

✅試験対策のポイント

  • スランプや空気量に影響する因子を整理して覚える
    • 空気量が増えるとスランプが増加する。
    • スランプが同じであれば、空気量の増加により単位水量を減らすことができる(=耐久性向上)。
    • 空気量の増加は、ワーカビリティーと耐凍害性の両方に寄与する。
  • 材料分離・ブリーディングの原因と対策を理解する
  • 凝結時間の測定方法と基準値を押さえる
  • レオロジーの基本概念とビンガムモデルの意味を理解する

解いてみよう

理解度を確認するために、以下の過去問題に挑戦してみましょう。
四肢択一の過去問題です。「問題 開始」をクリックまたはタップしてください。問題が表示されたら正解と思う設問の○をクリックまたはタップしてください。「次へ」をクリックまたはタップすると、次の問題が表示されます。
解き終わったら「回答」をクリックまたはタップすると解答が表示されます。

フレッシュコンクリートの性質に関する問題

✅noteを使って25分で攻略

noteで連載を開始しました。暗記カードと穴埋め問題で試験に臨んでください。

目次

1. 定義と重要性
2.主要な7つの性質と評価方法
3. その他の重要項目
4. 暗記カード(10項目)
5. 穴埋め問題(20問)
6. 計算ミニ演習(2題)
7. 解答(番号付き)
8. まとめ
(5.~8.は有料)

是非ご活用ください。👉note記事はこちら

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