フレッシュコンクリートとは
フレッシュコンクリートとは、練混ぜ直後から型枠に打ち込まれ、凝結・硬化するまでの状態にあるコンクリートを指します。この段階では、施工性や品質に大きく影響するため、各種性質の理解が重要です。
ワーカビリティー(作業性)
コンクリートの練混ぜから打込み、締固め、仕上げまでの作業のしやすさを表す指標で、以下の2つの性質を含みます。
- コンシステンシー:変形・流動に対する抵抗性
- 材料分離抵抗性:分離しにくさ
コンシステンシーの測定方法
- スランプ試験
- フロー試験
- 振動台試験
- レオロジー試験(ビンガムモデル)
コンシステンシー(コンクリートの変形・流動に対する抵抗性を表す指標)
コンクリートのコンシステンシーを測定する方法には,スランプ試験,フロー試験,振動台式コンシステンシー試験,レオロジー試験などがあります。
主な影響因子と傾向
| 因子 | 傾向 |
| 単位水量 | 増加 → スランプ増加 |
| 空気量 | 1%増加 → スランプ約2.5cm増加 |
| 水セメント比 | 適切な細骨材率で一定に保てる |
| 骨材 | 丸みがあるほどスランプ増加、粗粒率が小さいとスランプ減少 |
| 混和剤 | AE剤等の使用でスランプ増加 |
| コンクリート温度 | 高温 → スランプ減少(10℃上昇で2~3cm減) |

主要な各影響因子が示す数値の大小とコンシステンシー(流動に対する抵抗性)の相関イメージが下図のグラフです。

空気量とその影響
AE剤等により導入される微細な空気泡(エントレインドエア)は、以下の効果を持ちます。
- 作業性の向上(流動性アップ)
- 凍結融解抵抗性の向上
- ブリーディングの抑制
空気量に影響する因子
| 因子 | 傾向 |
| 単位セメント量・粉末度 | 増加 → 空気量減少 |
| 細骨材(0.3~0.6mm) | 増加 → 空気量増加 |
| スランプ | 増加 → 空気量増加 |
| コンクリート温度 | 高温 → 空気量減少 |
| 締固め・運搬 | 空気量が1/4~1/6減少 |
材料分離とブリーディング
材料分離
構成材料が不均一に分離する現象。粗骨材の分離が代表的。
- 粒径が大きい骨材 → 分離しやすい
- スランプが大きすぎる or 小さすぎる → 分離しやすい
- 細骨材率の調整で分離抑制が可能
ブリーディング(水の分離)
セメント粒子や骨材が沈降し、水が上昇する現象。
- 鉄筋上部に沈下ひび割れが発生しやすい
- 水セメント比・スランプが大きい → ブリーディング増加
- 締固め・打込み速度が過剰 → ブリーディング増加
圧送性(ポンパビリティー)
コンクリートをポンプで圧送する際の性能。以下の3要素が重要:
- 流動性(滑動性)
- 変形性(柔軟性)
- 圧力変動への抵抗性
影響因子:粗骨材の最大寸法、細骨材率、単位セメント量、スランプ(スランプフロー)、コンクリート温度など。
凝結
セメントペーストが流動性を失い、硬化に向かう過程。
- 測定方法:プロクター貫入試験(JIS A 1147)
- 始発時間:貫入抵抗3.5 N/mm²
- 終結時間:貫入抵抗28.0 N/mm²
- セメント単体ではビカー針試験を使用
レオロジーとビンガム流体
レオロジー:物質の変形と流動を扱う科学
ビンガム流体:一定の応力を超えると流動を始める性質を持つ流体(例:マヨネーズ)
- 高流動コンクリートでは、降伏値と塑性粘度のバランスが重要
- 圧送性や施工性に影響
コンクリートの流動曲線(例)

高流動コンクリートや水中不分離性コンクリートでは、降伏値が小さくても、塑性粘度が大きい場合には、圧送性が低下するなど施工性が低下する。

レオロジーとかビンガム流体は、学生時代にも習った記憶はなく、主任技士の勉強で初めて知った次第です。固体と液体の中間にある性質を示す物質、身近なモノでチューブに入っている絵の具やマヨネーズ等・・・がレオロジーの対象領域のようです。面白そうな世界だなと思った記憶があります。
✅試験対策のポイント
- スランプや空気量に影響する因子を整理して覚える
- 空気量が増えるとスランプが増加する。
- スランプが同じであれば、空気量の増加により単位水量を減らすことができる(=耐久性向上)。
- 空気量の増加は、ワーカビリティーと耐凍害性の両方に寄与する。
- 材料分離・ブリーディングの原因と対策を理解する
- 凝結時間の測定方法と基準値を押さえる
- レオロジーの基本概念とビンガムモデルの意味を理解する
解いてみよう

理解度を確認するために、以下の過去問題に挑戦してみましょう。
四肢択一の過去問題です。「問題 開始」をクリックまたはタップしてください。問題が表示されたら正解と思う設問の○をクリックまたはタップしてください。「次へ」をクリックまたはタップすると、次の問題が表示されます。
解き終わったら「回答」をクリックまたはタップすると解答が表示されます。
✅noteを使って25分で攻略
noteで連載を開始しました。暗記カードと穴埋め問題で試験に臨んでください。
目次
1. 定義と重要性
2.主要な7つの性質と評価方法
3. その他の重要項目
4. 暗記カード(10項目)
5. 穴埋め問題(20問)
6. 計算ミニ演習(2題)
7. 解答(番号付き)
8. まとめ
(5.~8.は有料)
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