13-2 暑中コンクリート

【第Ⅰ部】コンクリート技士・主任技士
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🌞 暑中コンクリートとは

暑中コンクリートとは、日平均気温が25℃を超えると予想される場合に施工されるコンクリートのことです(JASS 5では平年値を基準とします)。

高温環境では、コンクリートの品質が低下する恐れがあるため、材料の選定、配合、練り混ぜ、運搬、打込み、養生において、適切な対策が求められます。

🔥 高温による悪影響

  • スランプの急激な低下:水和反応の促進や水分の蒸発により、作業性が悪化します。
  • 単位水量の増加:同じスランプを得るために、より多くの水が必要になります。
  • コールドジョイントやひび割れの発生:打込みの遅れや急速な乾燥により、施工不良が起きやすくなります。
  • 長期強度の低下:初期強度は出やすいものの、長期的な強度の伸びが抑えられる傾向があります。

材料に関する注意点

セメント

  • セメント温度が8℃上昇すると、練り上がり温度が約1℃上昇します。
  • 水和熱を抑えるために、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、混合セメントの使用が推奨されます。

骨材

  • 温度の低い骨材を使用することが望ましく、直射日光を避けるために屋根を設けたり、冷水の散布や液体窒素による冷却が有効です。

  • 練り混ぜ水もできるだけ低温のものを使用します。

混和剤

  • スランプ低下や凝結の早まり、ひび割れ、強度低下などを防ぐために、遅延型の(高性能)AE減水剤や減水剤の使用が効果的です。

🌡️ コンクリート温度の管理

  • JASS 5:荷卸し時のコンクリート温度は35℃以下が原則。
  • コンクリート標準示方書:打込み時の温度も35℃以下と規定されています。

練り上がり温度の計算式

$$T=\frac{Cs(TaWa+TcWc)+TmWm}{Cs(Wa+Wc)+Wm} $$

ここに,
  \(WaおよびTa :骨材の質量(kg)および温度(℃)\)
  \(WcおよびTc:セメントの質量(kg)および温度(℃)\)
  \(WmおよびTm:練混ぜに用いる水の質量(kg)および温度(℃)\)
  \(Cs:セメントおよび骨材の水の比熱に対する比(通常0.2を用いてよい)\)

🚚 運搬・打込み時の注意点

打込み許容時間

  • 打込み許容時間
    • 標準示方書:練混ぜから打ち終わりまで1.5時間以内
    • JASS 5:90分以内
    • JIS A 5308:季節を問わず1.5時間以内
  • コンクリートが接する地盤や型枠などは湿潤状態に保ち、直射日光を避けて温度上昇を防ぐ必要があります。

💧 養生のポイント

  • 打込み直後から表面を保護し、湿潤状態を維持することが重要です。
  • 養生方法:
    • 湛水養生
    • 散水+水密シート
    • 湿布や養生マットによる被覆
    • 被膜養生剤