🌞 暑中コンクリートとは
暑中コンクリートとは、日平均気温が25℃を超えると予想される場合に施工されるコンクリートのことです(JASS 5では平年値を基準とします)。
高温環境では、コンクリートの品質が低下する恐れがあるため、材料の選定、配合、練り混ぜ、運搬、打込み、養生において、適切な対策が求められます。
🔥 高温による悪影響
- スランプの急激な低下:水和反応の促進や水分の蒸発により、作業性が悪化します。
- 単位水量の増加:同じスランプを得るために、より多くの水が必要になります。
- コールドジョイントやひび割れの発生:打込みの遅れや急速な乾燥により、施工不良が起きやすくなります。
- 長期強度の低下:初期強度は出やすいものの、長期的な強度の伸びが抑えられる傾向があります。
材料に関する注意点
セメント
- セメント温度が8℃上昇すると、練り上がり温度が約1℃上昇します。
- 水和熱を抑えるために、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、混合セメントの使用が推奨されます。
骨材
- 温度の低い骨材を使用することが望ましく、直射日光を避けるために屋根を設けたり、冷水の散布や液体窒素による冷却が有効です。
水
- 練り混ぜ水もできるだけ低温のものを使用します。
混和剤
- スランプ低下や凝結の早まり、ひび割れ、強度低下などを防ぐために、遅延型の(高性能)AE減水剤や減水剤の使用が効果的です。
🌡️ コンクリート温度の管理
- JASS 5:荷卸し時のコンクリート温度は35℃以下が原則。
- コンクリート標準示方書:打込み時の温度も35℃以下と規定されています。
練り上がり温度の計算式
$$T=\frac{Cs(TaWa+TcWc)+TmWm}{Cs(Wa+Wc)+Wm} $$
ここに,
\(WaおよびTa :骨材の質量(kg)および温度(℃)\)
\(WcおよびTc:セメントの質量(kg)および温度(℃)\)
\(WmおよびTm:練混ぜに用いる水の質量(kg)および温度(℃)\)
\(Cs:セメントおよび骨材の水の比熱に対する比(通常0.2を用いてよい)\)
🚚 運搬・打込み時の注意点
打込み許容時間
- 打込み許容時間:
- 標準示方書:練混ぜから打ち終わりまで1.5時間以内
- JASS 5:90分以内
- JIS A 5308:季節を問わず1.5時間以内
- コンクリートが接する地盤や型枠などは湿潤状態に保ち、直射日光を避けて温度上昇を防ぐ必要があります。
💧 養生のポイント
- 打込み直後から表面を保護し、湿潤状態を維持することが重要です。
- 養生方法:
- 湛水養生
- 散水+水密シート
- 湿布や養生マットによる被覆
- 被膜養生剤

