各種コンクリート(目的別コンクリート)の改訂概要
出典:土木学会 コンクリート標準示方書【施工編】2023
コンクリート技士・主任技士試験の学習において、最新の示方書(ルールブック)の改訂内容を把握することは非常に重要です。
本記事では、2023年に改訂されたコンクリート標準示方書【施工編】における、各種コンクリートの分類と章構成の変更点について整理します。
🆕 改訂の最大ポイント:「特殊」から「目的別」へ
従来の示方書で使われていた「特殊コンクリート」という名称が、2023年の改訂で「目的別コンクリート」に変更されました。
これに伴い、【施工編】全体が以下の4部構成に整理・明確化されています。
- 本編
- 施工標準
- 検査標準
- 目的別コンクリート(※旧:特殊コンクリート)
🏗️ 「施工標準」の章構成(標準的な施工方法)
従来は個別の章として分かれて記載されていた「寒中」「暑中」「マス」「海洋」といった環境要因によるコンクリート工が、第10章「施工環境等に応じたコンクリート工」として一つに統合されました。
▼ 第10章〜第12章の構成
- 第10章:施工環境等に応じたコンクリート工
- 10.1 一般
- 10.2 寒中コンクリート
- 10.3 暑中コンクリート
- 10.4 マスコンクリート
- 10.5 海洋コンクリート
- 第11章:高流動コンクリートを用いたコンクリート工
- 第12章:プレキャストコンクリート工
🎯 「目的別コンクリート」の章構成(機能付加・生産性向上)
名称変更された「目的別コンクリート」の編は、総則(第1章)に続き、第2章〜第14章まで各使用目的に応じた機能や要件が細かく分類されています。
▼ 目的別コンクリートの種類(第2章~第14章)
| 章番号 | コンクリートの種類 |
| 第2章 | 施工者が製作仕様に関与するプレキャストコンクリート |
| 第3章 | 締固めを必要とする高流動コンクリート |
| 第4章 | 流動化コンクリート |
| 第5章 | 混和材を大量に使用したコンクリート |
| 第6章 | 再生骨材コンクリート |
| 第7章 | 35℃を超える暑中コンクリート |
| 第8章 | 膨張コンクリート |
| 第9章 | 短繊維補強コンクリート |
| 第10章 | 高強度コンクリート |
| 第11章 | 軽量骨材コンクリート |
| 第12章 | プレストレストコンクリート |
| 第13章 | 水中コンクリート |
| 第14章 | 吹付けコンクリート |
📚 学習のポイント(試験対策)
今回の改訂を踏まえ、試験対策として以下の4つのポイントを意識して学習を進めましょう。
- 分類の違いを理解する
「施工環境等に応じたコンクリート工(寒中・海洋など)」と「目的別コンクリート(高強度・膨張など)」の立ち位置の違いを明確に区別する。 - 各コンクリートの基本を把握する
それぞれのコンクリートの「定義」「特徴」「施工上の注意点」を確実に押さえる。 - 旧版からの変更点に注意する過去問を解く際は、改訂による章構成の再編や名称変更のギャップに注意し、最新の基準で知識を上書きする。
- 「目的別」の意図を汲み取る「目的別コンクリート」は、単に特殊な材料というだけでなく、生産性の向上、環境負荷の低減、機能の付加といった明確な目的を持った施工に関する内容であることを理解する。

