【保存版】コンクリート主任技士 小論文の出題傾向と対策法
コンクリート主任技士試験では、小論文が合否を左右する重要なパートです。この記事では、過去の出題傾向(2024年対応)やテーマ例、そして私が実践した4ステップの対策法をわかりやすく解説します。
1. 小論文の出題形式の変化
コンクリート主任技士試験の小論文は、近年で形式が大きく変化しています。
| 年度 | 四択問題 | 小論文出題数 | 文字数 | 試験時間 |
| 2018〜2019 | 30題 | 2題(問1・問2) | 各600字 | 3時間30分 |
| 2020〜現在 | 25題 | 1題 | 1000字 | 3時間 |
現在は「1題1000字・3時間」の形式が主流であり、構成力と時間配分がより重要になっています。
2. 出題傾向とテーマの特徴
主なテーマ例:
- 環境負荷低減(CO₂削減、リサイクル材の活用など)
- 耐久性向上(中性化、塩害対策など)
- 生産性向上(プレキャスト化、ICT活用など)
- 社会的キーワード(SDGs、i-Construction、DXなど)
- 技術的トラブルとその対応策
- 業界の魅力向上(2024年新傾向)
3. 小論文対策の4ステップ
①草案段階:テーマの選定と情報収集
- 自分の業務経験と関連するテーマを選ぶ
- 技術資料や過去問から情報を集める
②草稿段階:構成を意識して文章化
- Wordやメモアプリで「背景 → 現状 → 課題 → 解決策 → 展望」の流れを意識して書く
③推敲段階:表現と構成の見直し
- 誤字脱字、論理の飛躍をチェック
- 1段落200〜250字を目安に構成を調整
④暗記段階:手書き練習と記憶定着
- 実際の答案用紙を想定して手書き練習
- 3〜5テーマを暗記しておくと安心
4.年度別の出題テーマ一覧
| 年度 | 出題テーマの例 |
| 2018 | 技術的トラブル、環境負荷低減 |
| 2019 | 耐久性向上、生産性向上 |
| 2020 | 環境負荷、耐久性、生産性 |
| 2021 | 環境負荷低減に関する課題と対応策 |
| 2022 | SDGsの17目標から2つ選択し、業務との関係を論述 |
| 2023 | DX、i-Construction、カーボンニュートラルなどから選択し、業務との関係を論述 |
| 2024 | 気候変動に対応したコンクリート品質向上、コンクリート分野の魅力向上 |
過去の出題
2018年の問題
以下の問1および問2について、それぞれ指定された行数(1行25文字)で記述しなさい。
「問1」
あなたが経験したコンクリートに関する技術的なトラブルあるいは失敗の事例をひとつ挙げ、以下の項目について具体的に述べなさい。
(1)技術的なトラブルあるいは失敗の概要(2行~4行)
(2)技術的なトラブルあるいは失敗の原因(8行~10行)
(3)あなたが講じた対策とその評価(8行~10行)「問2」
「コンクリート分野における環境負荷低減」、「コンクリート構造物の耐久性向上」、「コンクリート構造物の現場施工の効率化」の3つのテーマの中からひとつを選択し、(1)に選択したテーマを記述し、(2)、(3)の項目について具体的に述べなさい。
(1)選択したテーマ(1行)
(2)選択したテーマに関するあなたの技術的知識(10行~ 15行)
(3)選択したテーマに対して、あなたが考える今後の展望(6行~8行)2019年の問題
以下の問1および問2について、それぞれ指定された行数(1行25文字)で記述しなさい。「問1」
あなたが従事している(従事してきた)コンクリート技術に関連する業務(以下、業務)を取り上げ、以下の(1)~(3)の項目について具体的に述べなさい。
(1)業務を表す表題とあなたの立場(2行以内)→50字
(2)業務の内容(7行~ 10行)→175~250字
(3)業務の中で、あなたが特に力を入れていること(入れていたこと)
とその理由(9行~ 12行→225~300字「問2」
「コンクリート分野における環境負荷低減」、「コンクリート構造物の耐久性向上」、「コンクリート構造物の現場施工における生産性向上」の3つのテーマの中からひとつを選択し、(1)に選択したテーマを記述し、(2)、(3)、(4)の項目について具体的に述べなさい。
テーマ
①コンクリート製造における「品質の確保」と「省力化・効率化」の両立
②コンクリート製造における「品質の安定」と「環境負荷低減」の両立
③コンクリート構造物における「耐久性の向上」と「環境負荷低減」の両立
④コンクリート構造物における「現場施工の効率化」と「品質の確保」の両立
(1)選択したテーマ番号(1行) →25(文字分)
(2)選択したテーマに関する技術的な課題(6行~8行)→150~200字
(3)技術的な課題に対して、あなたの考える解決策と展望(11行~ 15行)→275字~375字
2020年の問題(1題のみ)
「コンクリート分野における環境負荷低減」、「コンクリート構造物の耐久性向上」、「コンクリート構造物の現場施工における生産性向上」の3つのテーマの中からひとつを選択し、(1)に選択したテーマを記述し、(2)、(3)、(4)の項目について具体的に述べなさい。(1)選択したテーマ(1行)
(2)選択したテーマに関して、あなたの技術的知識(14行~ 18行)→350~450字
(3)選択したテーマに関して、あなたの業務との関係(10行~ 14行)→250~350字
(4)選択したテーマに関して、あなたが考える今後の展望(6行~8行)→150~200字2021年の問題(1題のみ)
パリ協定に端を発した温室効果ガス削減目標などを背景に、建設産業やセメント・コンクリート産業においても、持続可能な社会を意識した取組みが求められている。
コンクリート分野における、環境負荷低減に関する取組みについて、以下の(1)~(4)の項目に分けて具体的に述べなさい。
(1)内容を示す表題(1行~2行)
(2)あなたの技術的知識(14行~ 18行)→350~450字
(3)あなたの業務との関係(10行~ 14行)→250~350字
(4)あなたが考える今後の展望(6行~8行)→150~200字2022年の問題(1題のみ)
持続可能でよりよい社会の実現を目指す世界共通の目標であるSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)では、2030年を達成年限とし、以下に示す17の目標が設定された。これら17の目標の中から2つを選択し、それぞれ(1)~(3)について述べなさい。
(1)選択した目標(目標のタイトルまたは数字)(1行)
(2)選択した目標に対する、コンクリートに関連したあなたの業務の現状と課題(8行~10行)
(3)選択した目標に対して、あなたがコンクリート主任技士として今後具体的に貢献できること(8行~10行)2023年の問題(1題のみ)
次のⅠ)またはⅡ)のテーマのいずれかを選択して、以下の(1)~(4)の項目についてそれぞれ具体的に述べなさい。
Ⅰ)コンクリートに関わる環境負荷の低減
Ⅱ)i-Construction(アイ・コンストラクション)やデジタルトランスフォーメーション(DX)によるコンクリートに関わる生産性の向上
(1)あなたが記述するテーマ番号と具体的な内容を示す表題(1~2行)
(2)(1)に関する我が国の一般的な現状と課題(5~10行)
(3)(2)に関するあなたの業務との関係
(4)(3)選択したテーマに関して、あなたがコンクリート主任技士として具体的に貢献できること(7~14行)2024年の問題(1題のみ)
次のⅠ)またはⅡ)のテーマのいずれかを選択して、以下の(1)~(4)の項目についてそれぞれ具体的に述べなさい。
Ⅰ)気候変動に対応したコンクリートの品質確保について
Ⅱ)コンクリート分野を魅力的にするための技術的な方策について
(1)あなたが記述するテーマ番号と具体的な内容を示す表題(1~2行)
(2)「気候変動」または「コンクリート分野の魅力低下」の現状とその原因(7~10行)
(3)(2)をふまえた(1)におけるあなたの業務の現状と課題(7~10行)
(4)課題を解決するために、あなたがコンクリート主任技士としてなすべきと考える行動・活動(10~14行)
5.書き方のコツと注意点
✅書き方のポイント
構成を固定化:「背景 → 課題 → 解決策 → 展望」を意識
具体例を入れる:自分の業務経験を交えると説得力が増す
1000字を意識:1行25文字×40行で練習する
「コンクリート分野における環境負荷低減」の構成例
① 背景
- 地球温暖化対策として建設業界にも脱炭素化が求められている。
- コンクリートはセメント製造時に多量のCO₂を排出するため、環境負荷低減が急務。
- SDGsやカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みが進行中。
② 現状
- 一部の現場では高炉スラグやフライアッシュを用いた低炭素コンクリートが導入されている。
- プレキャスト化やICT施工による省資源化も進んでいるが、普及率は限定的。
- 再生骨材の利用も進むが、品質やコスト面で課題が残る。
③ 課題
- 低炭素材料のコストや供給体制が整っていない。
- 設計者・施工者の知識不足や、発注者側の理解不足。
- 環境配慮型技術の評価指標や基準が不明確な場合がある。
④ 解決策
- 高炉スラグやフライアッシュの利用促進と、品質基準の明確化。
- ICTやBIMを活用した施工最適化による材料使用量の削減。
- 環境配慮型設計のガイドライン整備と、発注者への啓発活動。
- ライフサイクルアセスメント(LCA)を用いた環境評価の導入。
⑤ 展望
- 技術革新と制度整備が進めば、環境負荷の大幅な削減が可能。
- 建設業界全体での脱炭素化に貢献し、持続可能な社会の実現に寄与。
- 今後は、現場レベルでの実践と継続的な改善が鍵となる。

上記は、コンクリート分野における環境負荷低減の構成例です。それぞれ①~⑤から自分の業務と関わりのあるものを抽出し、具体例を加味すれば、オリジナリティーの小論文を作れると思います。
⚠️ 注意点
テーマから逸脱しない

最初に落ち着いて問題文を読んでください。せっかく小論文を書き上げても、テーマから逸脱すると、大きな減点となってしまいます。
技術的な正確さを保つ

技術的な正確さを保つためにも、分からないことは書かない(想定で書かない)が鉄則だと思う次第です。
時間内に書ききる練習を必ず行う

私の場合、小論文の記述に1.5時間確保するのを目標に4択の解答時間の目標を設定してました。特に計算問題に時間を取られないよう注意してください。
6.まとめ:合格のための小論文戦略
小論文は事前準備がすべて
構成力と時間配分が合否を分ける
過去問分析とテーマ暗記で本番に備える
業務経験を活かした具体的な記述が高得点の鍵
📌 最後に
この記事が、これから主任技士試験に挑戦する方の小論文対策に役立てば幸いです。自分の経験を活かし、しっかりと準備して合格を勝ち取りましょう!


