概要
レディーミクストコンクリート(通称:生コン)は、指定した品質で工場から現場へ運ばれるフレッシュコンクリートです。
JIS A 5308(2024年改正)により、製造から荷卸し地点までの品質が規定されています。
- 製造:整備された生コン工場で練混ぜ
- 運搬:ミキサー車などで現場へ
- 受入:荷卸し地点で品質確認後、現場で使用

JIS A5308 は、2024年3月に改正されました。
雑記0-4に改正概要の記事がありますのでご参照願います。
種類と区分(JIS A 5308)
種類と区分
| 種類 | 区分要素 |
| 普通コンクリート | 呼び強度、スランプ、粗骨材最大寸法など |
| 軽量コンクリート | 単位容積質量、空気量など |
| 舗装コンクリート | 曲げ強度または圧縮強度で評価 |
| 高強度コンクリート | 水の種類、塩化物含有量など |
出典:JIS A5308
発注時の指定事項
基本指定事項(a~d)
- a) セメントの種類
- b) 骨材の種類
- c) 粗骨材の最大寸法
- d) アルカリシリカ反応抑制対策の方法
協議により指定可能な事項(e~r)
- e) 骨材の反応性区分
- f) 舗装コンクリートの強度試験方法
- g) 高強度コンクリートの水の種類
- h) 混和材料の種類・使用量
- i) 塩化物含有量の上限値
- j) 呼び強度を保証する材齢
- k) 空気量の指定値
- l) 軽量コンクリートの単位容積質量
- m) コンクリートの最高・最低温度
レディーミクストコンクリートの呼び方(例)

◯呼び強度は、材齢28日(または指定の材齢)で、その間20±2℃の水中養生(標準養生)を行った場合の強度値である.
◯スランプまたはスランプフローは、ポンプ圧送による変化などを見込んで荷下ろし地点における値を指定する.
◯空気量の指定
・普通コンクリート、舗装コンクリート、高強度コンクリートの場合4.5%、軽量コンクリートの場合5.0%である。特に厳しい凍結融解の繰り返し作用を受けるおそれのある場合は、空気量を1.0~1.5%プラスして指定するのが望ましい。
JIS A 5308による指定事項の変更点

2024年改正で、赤文字部分が変更した箇所です。。
購入者は,レディーミクストコンクリートの購入に際し,次のa)〜d) までの事項を生産者と協議のうえ,指定する。また,必要に応じて,e)〜r) の事項を生産者と協議のうえ指定することができる。ただし,a)〜i) までの事項は,この規格で規定している範囲とする。
a) セメントの種類
b) 骨材の種類
c) 粗骨材の最大寸法
d) アルカリシリカ反応抑制対策の方法
☆ (以下e~qは,生産者と協議の上指定することができる事項)
e) 骨材のアルカリシリカ反応性による区分
f) 舗装コンクリートの強度試験方法(曲げ強度又は圧縮強度)
g)高強度コンクリートの場合は、水の種類
h)混和材料の種類及び使用量
i)定められている塩化物含有量の上限値と異なる場合は,その上限値
☆☆(上記 a~hは,JISで定められている範囲で指定する.)
j)呼び強度を保証する材令
k)定められている空気量と異なる場合は,その値
l)軽量コンクリートの場合は,軽量コンクリートの単位容積質量
m)コンクリートの最高温度又は最低温度
n) 水セメント比の目標値/又は水結合材比1) の上限
o) 単位水量の目標値2) の上限
p)単位セメント量の目標値 の下限又は目標値3) の上限
q)流動化コンクリートの場合は,流動化する前のレディーミクストコンクリートからのスランプ又はスランプフローの増大量[購入者がd) でコンクリート中のアルカリ総量を規制する抑制対策の方法を指定する場合,購入者は,流動化剤によって混入されるアルカリ量(kg/m3)を生産者に通知する。]
r)その他必要な事項
注1)配合設計で計画した水セメント比及び/又は水結合材比の目標値
注2)配合設計で計画した単位水量の目標値
注3)配合設計で計画した単位セメント量の目標値出典JIS A 5308 :2024年
受入検査(JIS A 5308)
圧縮強度
- 1回の試験結果(3本1組の平均値):呼び強度の85%以上
- 3回の試験結果の平均値:呼び強度以上

1回の試験結果とは、供試体3本1組の平均値をいいます。
スランプ・スランプフロー
- 荷卸し地点での値を指定(ポンプ圧送による変化を考慮)下表による。
出典:JIS A 5308
出典:JIS A 5308
空気量
- 下表による。
出典:JIS A 5308
塩化物含有量
- 標準:0.30 kg/m³以下
- 購入者の承認があれば:0.60 kg/m³以下
※工場出荷時でも検査は可
使用材料の規定
セメント
- ポルトランドセメント、混合セメント、エコセメント(高強度には普通エコセメント不可)

骨材
コンクリート用骨材の種類は,JIS A 5308 「附属書A(規定)レディーミクストコンクリート用骨材」で規定されているものを用いる.
骨材の種類
- JIS A 5308附属書Aに準拠
- 種類:砕石・砕砂、スラグ骨材、人工軽量骨材、再生骨材H、砂利・砂
- 高強度にはスラグ粗骨材は使用不可
アルカリシリカ反応性による区分
■ アルカリシリカ反応性試験による区分は,JIS A 1145(化学法)による試験を行って判定するが,この結果”無害でない”と判定された場合は, JIS A 1146(モルタルバー法)による試験を行って判定する.
出典:JIS A 5308
練混ぜ水
- 上水道水:試験不要で使用可
- 上水道水以外:河川水・井戸水など(品質確認必要)
- 回収水:スラッジ固形分率3%以下、管理方法により使用可
レディーミクストコンクリートの練混ぜ水に用いる水は,JIS A5038 附属書C(規定)において、上水道水、上水道水以外の水、回収水の3種類が規定されている.
1)上水道水
- 上水道水は,特に試験を行わなくても用いることができる。
2)上水道水以外の水
- 河川水,湖沼水,井戸水,地下水などとして採水され,特に上水道水としての処理がなされていないもの及び工業用水。ただし,回収水を除く.
出典:JIS A 5308
3)回収水
- 回収水の品質は,下表に示す規定に適合しなければならない。ただし,その原水は,上水道水又は上水道以外の水の規定に適合しなければならない.
出典:JIS A 5308
スラッジ固形分率の限度
- スラッジ水を用いる場合には,スラッジ固形分率が3 %を超えてはならない。 なお,レディーミクストコンクリートの配合において,スラッジ水中に含まれるスラッジ固形分は,水の質量には含めない。(スラッジ固形分率を1 %未満で使用する場合には,スラッジ固形分を水の質量に含めてもよい.)
スラッジ水の管理
- バッチ濃度調整方法
・スラッジ水の濃度を一定に保つ独立した濃度調整槽をもつ場合に用いることができる管理方法である。スラッジ固形分率を1 %未満で使用する場合は,この方法による。
・バッチ濃度調整方法を用いる場合には,スラッジ水の濃度を測定・記録し,目標スラッジ固形分率となるようにスラッジ水の計量値を決定して,スラッジ水を使用する。
なお,スラッジ水の濃度の測定は,1日1回以上,かつ,濃度調整の都度行う。
・独立した濃度調整槽をもたない場合には,スラッジ水の濃度を連続して測定できる自動濃度計を設置して測定することによる連続濃度測定方法を用いれば,スラッジ水の管理ができる。
・スラッジ水の濃度の測定精度の確認は,少なくとも3か月に1回の頻度で行う。
→スラッジ水について調べてみる。
配合と提出書類
- 生産者は、配合計画書を事前に購入者へ提出。
- 要求があれば、配合設計・塩化物含有量・ASR対策の資料も提出。
運搬と時間制限
| 使用車両 | 運搬時間の上限(練混ぜ開始から) |
| トラックアジテーター | 1.5時間以内(協議により変更可) |
| ダンプトラック | 1時間以内(舗装用) |
検査方法と頻度
- 検査は荷卸し地点で実施(JIS A1115:2020)
- 試験頻度:
- 普通・軽量・舗装コンクリート:150m³ごとに1回
- 高強度コンクリート:2024年改正で150m³ごとに1回(従来は100m³)
✅ 試験対策のポイント
- JIS A 5308の**指定事項と改正点(2024年)**を整理
- 呼び強度・スランプ・空気量・塩化物含有量の基準値を暗記
- 材料の種類と使用条件(特に高強度コンクリート)を理解
- 配合・運搬・検査の流れを把握
解いてみよう

理解度を確認するために、以下の過去問題に挑戦してみましょう。
四肢択一の過去問題です。正解と思う設問の○をクリックまたはタップしてください。解き終わったら「回答」をクリックまたはタップすると解答が表示されます。









