13-5 高流動コンクリート

【第Ⅰ部】コンクリート技士・主任技士
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💧 高流動コンクリートとは

高流動コンクリートとは、材料分離を起こさずに高い流動性を持つコンクリートで、振動締固めを行わなくても型枠の隅々まで自己充填できる特性を持ちます。

自己充填性の実現方法(3タイプ)

  1. 粉体系:セメントや高炉スラグ微粉末などの粉体構成で分離抵抗性を確保
  2. 増粘剤系:分離抵抗剤(増粘剤)を使用
  3. 併用系:粉体と増粘剤の両方を使用

📏 特徴と評価基準

  • スランプフロー:50~70cm程度
    JASS 5では、特記がない場合の目標値は55cm、60cm、65cmのいずれか。
  • 自己充填性の評価
    コンクリート標準示方書では、構造物の形状・寸法・配筋状況に応じてランク1~3で評価(JSCE-F 511に基づく)
  • 粗骨材の最大寸法
    JASS 5:25mm、20mm、15mm
    土木学会:20mmまたは25mmが標準

⚙️ 配合に関する基準(JASS 5)

項目基準値(特記なき場合)
目標空気量3.0~4.5%
結合材比50%以下(品質確認と承認で55%まで可)
単位水量175kg/m³以下(品質確認と承認で185kg/m³まで可)
単位粗骨材かさ容積0.500m³/m³以上

🌀 練混ぜに関する注意点

  • 高粘性のため、強制練ミキサを使用
  • 練混ぜ量:ミキサ容量の80~90%
  • 練混ぜ時間:90秒以上

🚚 運搬・打込み・仕上げ

圧送時の注意

  • 高粘性のため、圧力損失が大きくなる傾向あり

打込み時の制限(標準示方書)

項目基準値
自由落下高さ5m以下
水平流動距離広範囲:8m以下/片押し:15m以下

打込み時の制限(JASS 5)

  • 自由落下高さ:材料が分離しない範囲(数値明示なし)
  • 自由流動距離:20m以下
  • 複数の柱を横断して打ち込まない

🧱 その他の特徴と注意点

  • 側圧設計:高流動性・遅延凝結のため、型枠やせき板に作用する側圧は液圧として設計
  • ブリーディングが少ない:単位水量が少なく、仕上げ時に水分噴霧などの工夫が必要

まとめ

高流動コンクリートは、施工性・仕上がり性に優れる一方で、材料管理や施工管理において高い精度が求められます。適切な配合設計と施工計画により、その性能を最大限に活かすことが重要です。