2023年、土木学会の「コンクリート標準示方書【施工編】」が改訂されました。 今回の改訂では、施工の基本理念の明確化や、従来「特殊コンクリート」とされていた分類の大幅な見直しなど、試験対策としても実務としても非常に重要な変更が加えられています。
本記事では、コンクリート工学会の解説論文をもとに、絶対に押さえておくべき改訂のポイントを分かりやすく解説します。
1. 施工編の基本的考え方(QCDSE)
今回の改訂では、構造物の構築において以下の5つの要素からなる**「QCDSE」**を念頭に置き、施工計画の立案と施工管理を行うことが「施工の基本」として明確に規定されました 。
- Q(Quality:品質):構造物の品質を確保する
- C(Cost:コスト):合理的な建設コストで施工する
- D(Delivery:工期):工期内に完成させる
- S(Safety:安全):施工中の安全を確保する
- E(Environment:環境):環境への負荷が小さい施工を実現する
💡 管理人の試験対策ワンポイント
「QCDSE」のうち、特に**「E(Environment:環境)」**は試験の引っかけ問題で狙われやすいです!選択肢の中で「Economy(経済性)」や「Ecology(生態系)」などと引っかけを出してくる可能性があるので、「E=環境(への負荷低減)」としっかり暗記しておきましょう。
2. 「特殊コンクリート」から「目的別コンクリート」へ名称変更
従来の示方書で「特殊コンクリート」と呼ばれていた章は、**「目的別コンクリート」**へと名称が変更されました 。 そして、大きく以下の4つの目的に分類して整理されています 。
- 生産性向上
- 環境負荷低減
- 機能を付与したり性能を向上させたコンクリート
- 特別な施工方法を適用するコンクリート
⚠️ 要注意トラップ!
過去問を解き慣れている人ほど「特殊コンクリート」という言葉に反応してしまいます。最新の試験では「用語の引っかけ」に要注意です!
3. 新たに追加された「目的別コンクリート」の具体例
今回の改訂で、現代のニーズに合わせて以下のコンクリートが「目的別コンクリート」として新設・整理されました。
- 【生産性向上】
- 施工者が製作仕様に関与するプレキャストコンクリート
- 締固めを必要とする高流動コンクリート
- 【環境負荷低減】
- 混和材を大量に使用したコンクリート
- 再生骨材コンクリート
- 【機能・性能向上】
- 35℃を超える暑中コンクリート
※「締固めを必要とする高流動コンクリート」や「35℃を超える暑中コンクリート」については、当ブログ第13章で詳しく紹介していますので、ぜひご参照ください。
生産性向上は重要テーマ

コンクリート工事における生産性向上は、今後ますます重要なテーマとなります。国土交通省が推進する「i-Construction(アイ・コンストラクション)」も、関連情報として押さえておきたいポイントです。以下にリンクを貼っています。
👉コンクリート工における生産性向上(国土交通省HP)


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