2023年、コンクリート標準示方書【施工編】が改訂されました。今回の改訂では、検査の位置づけの見直しや、従来「特殊コンクリート」とされていた分類が「目的別コンクリート」に変更されるなど、重要な変更が加えられています。
改訂の背景
施工編の基本的考え方(QCDSE)
施工編では、以下の5つの要素を重視した「QCDSE」の考え方が基本とされています:
- Q(Quality):構造物の品質を確保する
- C(Cost):合理的な建設コストで施工する
- D(Delivery):工期内に完成させる
- S(Safety):施工中の安全を確保する
- E(Environment):環境への負荷を低減する
施工者はこのQCDSEを念頭に置き、施工計画の立案と施工管理を行うことが求められます。
構造物の品質(Quality)を確保した上で、合理的な建設コスト(Cost)で、工期内(Delivery)に完成するように、また、施工中の安全(Safety)を確保しつつ、環境(Environment)への負荷が小さい施工を検討し、実現することが施工者の責務である。
今回の改訂では、QCDSEを念頭に施工計画を立案し、施工管理を行うことを施工の基本とした。
出典:コンクリート工学会;コンクリート技士・主任技士研修テキスト’24 P60

この考え方は、試験問題にも出題される可能性があるため、キーワードとして覚えておくと有利です。
改訂の概要
今回の【施工編】は、以下の4つの構成で整理されています:
- 本編
一般的なコンクリート工事の施工に関する基本的な考え方を示しています。 - 施工標準
標準的な施工方法や、標準的な品質のコンクリートを用いた施工計画の立案に必要な事項を記載。 - 検査標準
発注者が行う検査の標準を示しています。 - 目的別コンクリート(旧:特殊コンクリート)
生産性向上、環境負荷低減、機能向上を目的としたコンクリートが新たに分類されました。
目的別コンクリートの分類
| 目的 | コンクリートの種類 |
| 生産性向上 | プレキャストコンクリート、高流動コンクリート(締固め必要) |
| 環境負荷低減 | 混和材を大量に使用したコンクリート、再生骨材コンクリート |
| 機能向上 | 35℃を超える暑中コンクリート |
※「締固めを必要とする高流動コンクリート」や「35℃を超える暑中コンクリート」については、当ブログ第13章で詳しく紹介していますので、ぜひご参照ください。
生産性向上は重要テーマ

コンクリート工事における生産性向上は、今後ますます重要なテーマとなります。国土交通省が推進する「i-Construction(アイ・コンストラクション)」も、関連情報として押さえておきたいポイントです。以下にリンクを貼っています。
👉コンクリート工における生産性向上(国土交通省HP)


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